最近、Twitterをプロモーションに利用しようとアカウントを取っている飲食店や小売店が増えています。
Twitterは確かに店主の顔が見える小規模の飲食店や、小売店のプロモショーンツールとして最適だと思います。
そういったお店の魅力は、商品・サービスもさることながら、店主・オーナーのパーソナリティに依存するケースも多いからです。Twitterほど、書き手のパーソナリティをダイレクトに伝えられるツールはないでしょう。
今日は最近感じている「小規模小売・飲食店のTwitter利用の危うさ」を書きます。
まず、結論として、
顧客のリプライに対応できないならちょっと運用を考え直した方がいい
という事です。
これは実体験なのですが、僕が以前から気に入って、折に触れて足を運ぶ小さなレストランがあります。
最近、そちらのお店のアカウント(店名)ができて、エリア検索か何かで僕のアカウントを見つけてフォローしてきたんですね。
当然、僕がこのお店の顧客であるという事は分っていないでしょう。
僕はこのお店に対するロイヤリティ(ファン度)が高いので、嬉しくなってさっそくフォロー返しとリプライをしました。
「たまにお伺いしてますよ。またおいしい料理を食べに伺いますね!」みたいな内容だったと思います。
ま、結果から言えばお返事はなかったんですが、その後もお店の新情報に対してついつい反応してリプライしてしまっても同様スルーな訳ですね。
ここで顧客心理としてどう感じたか、という点がポイントです。
「返事が欲しいならmixiでやれよ」とか言われそうですけど、通常のユーザー同士のやり取りであれば、リプライ返しとか求めないんですよ。そういうフラットでゆるいつながりがTwitterの魅力ですからね。
ただ、ここで違う感情が沸いてきたのは、なんでだろう?と考えた時、ここには、
「顧客対お店」という関係性が存在していたからなんですね。
これはとても留意しなければいけない点です。
店側が見えない所でもこの関係性が確実に存在しているという事を認識しておかなければならない。
客側は一方的にお店を認識しているが、店側は客を認識できない(実際の顔と一致していない)という状況が存在している訳です。
そんな状況下でも、客のお店に対する期待値は、「実際お店で受けるサービスと同等のレベル」になっている可能性があります。
その、お互いの認識のズレがロイヤリィティの低下を招いていて、それを店側は全く認識できない、という点が怖い点です。
実際お店側がTwitterでのプロモーションを考えた時、まずはたくさんの人をフォローする事を考えると思います。ただ、その中にすでに「顧客」になっているアカウントが存在しているかもしれない、という事を想定しておかないと危ういと思います。
対策として、企業アカウントとして運用する以上は、実店舗と同様、フォロワーに対する一定のサービスレベルを維持する事でしょう。